2011/11/17[ 時計修理 ]
セイコー腕時計の修理をしました。【二次電池交換・分解掃除】
他店ご購入、セイコー・AGS・スピリット(SEIKO・AGS・SPIRIT )の自動巻発電クオーツ腕時計です。時計を使わなくなると、すぐに止まってしまうとの事。
1996年購入と言うことで、二次電池の性能劣化が原因での交換と分解掃除をご提案しました。
【用語解説】 AGS(Automatic Generating System)
AGSのしくみは、自転車用ライトとほぼ同じ発電システムです。腕時計をつけている腕の動きによって、内蔵された回転錘(おもり)が回転、歯車によって約100倍に増速した回転を利用し発電用モータを超高速で回転させます。そこで発生した電流を、キャパシタ(コンデンサ)に充電し、そのキャパシタから供給される電気で、時計回路を駆動させます。
【用語解説】 二次電池
ソーラーパネルなどで発電した電気エネルギーを二次電池に蓄えて(充電)その電気エネルギーを利用して時計を動かすための電池です。
セイコーでは『2次電源』、シチズン・カシオでは『二次電池』と呼んでいますが、宝生堂では『二次電池』を基本的に使用します。
【用語解説】 分解掃除(オーバーホール)
時計の機械を分解し部品をチェックして洗浄し汚れを取り除き、注油、組立後、精度や防水機能・各種検査を行いコンディションを整える作業です。
分解掃除(オーバーホール)、二次電池交換、パッキン交換をメーカー修理で行いました。
防水検査をしましたが裏蓋が原因で不合格でした。新しい裏蓋の交換部品が無いため、水分には十分注意してご使用していただく事になりました。
修理金額は 19,400円(税込) 修理期間は 22日間でした。
【用語解説】 パッキン
パッキンは、防水性、部品の固定、竜頭やボタンの操作性などを保つため部品と部品との隙間にセットされるゴム製およびプラスチック製の部品です。
使用しているうちに温度や湿気、汚れの影響で弾力性が失われると、パッキンは本来の機能が保てなくなり、内部に湿気や水分、汚れが侵入します。
【用語解説】 裏蓋
裏蓋とは、水分やホコリなどから機械(ムーブメント)を守るために時計のケースの裏側を密閉する蓋のことです。通常はケースと同じ素材が使用されます。
「はめ込み式のスナッチバック」や高い機密性を確保する時計には、「ねじ込み式のスクリューバック」などがあります。
定期的なお手入れをおすすめします!
腕時計を長年お使いになると部品や潤滑油の磨耗や汚れなどで駆動部の抵抗が大きくなり、腕時計の寿命を縮めてしまうことにもつながります。
定期的な分解掃除(オーバーホール)をおすすめします!
ここに掲載する修理事例は参考例として当店が修理した内容を掲載するものです。
同じメーカーや商品の修理であっても、修理品の状態や問題発生の状況などが異なれば修理内容や修理金額も違ってきます。
宝生堂では店頭持ち込み修理以外の受付をしておりません。
修理品の購入先、購入時期、使用状況、不具合の内容をお客様と確認しながら修理内容を決定し、修理金額などをご提案しております。
【違法商品・購入先不明・部品調達が出来ない場合などはお断りする場合がございます】
この修理日記は2011/11/17に掲載の内容となります。
修理状況・修理料金が現在のものと異なる場合もありますのでご了承ください。